建築基準法は建物を建てる際のルールが決められた法律です。
その中には、二つの考え方があります。
単体規定と呼ばれるものが、その一つです。
日本全国どこでも、安全で快適な建物が建つようにしなければなりません。
単体規定は、そのためのルールです。
もう一つのルールが集団規定と呼ばれるものです。
人がたくさん住んでいる都市計画区域内では、建物相互の関係も重要になります。
例えば、住宅街に大きな工場を建てられても困ります。
また、自分の土地だからといって高い建物を許してしまったら、全体として住みにくくなってしまいます。
人がたくさん生活する場所での建物のルールを決めたのが、集団規定と呼ばれるものです。
今回は、この集団規定の制限を覚える際に、基本となる用途地域名を覚える語呂合わせを紹介します。
都市計画法で定められた用途地域ですが、建築基準法では具体的に制限する内容を覚える必要が出てきます。
まずは、その名称と順番を覚えましょう。
このページをブックマークして、何度も見直して、覚えてくださいね。
さあ、はじめましょう。
用途地域について
用途地域については、都市計画法で決められた内容ですので、すでに覚えているかも知れません。
おさらいなりますが、都市計画法での用途地域は、次のとおりです。
- 住居系
- 第一種低層住居専用地域
- 第二種低層住居専用地域
- 第一種中高層住居専用地域
- 第二種中高層住居専用地域
- 第一種住居地域
- 第二種住居地域
- 準住居地域
- 田園住居地域
- 商業系
- 近隣商業地域
- 商業地域
- 工業系
- 準工業地域
- 工業地域
- 工業専用地域
これら１３の用途地域が出てきます。
ここで、ちょっと注意が必要です。
８番目にある田園住居地域は、都市計画法では８番目に位置付けられており、住居系の最後にでてきます。
実は田園住居地域が導入されたのは、平成３０年４月と新しいものなんです。
そのため、法律では住居系の最後、８番目になっていると考えられます。
公益社団法人 全日本不動産協会
- 平成30年４月から導入
田園住居地域という住居系の用途地域が追加されます。田園住居地域は、農業の利便の増進を図りつつ、これと調和した低層住宅に係る良好な住居の環境を保護するために定められる地域です。平成30年４月に都市計画法上の新たな規制の仕組みとして導入され、その後、各地域のまちづくりのプランの中で具体的な指定がなされていくことになります。
第九条
８ 田園住居地域は、農業の利便の増進を図りつつ、これと調和した低層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域とする。
都市計画法 第九条
ところが、その田園住居地域の制限内容は、一定の農業用施設等に関するものを除き、第二種低層住居専用地域とほぼ共通です。
そのため、宅建で試験に出される各用途地域の制限については、田園住居専用地域は、第二種低層住居専用地域の次の位置で覚えておく方が、便利です。
そのため、今回は次のように順番を並び替えて、用途地域の名称を覚えることにします。
- 住居系
- 第一種低層住居専用地域
- 第二種低層住居専用地域
- 田園住居地域
- 第一種中高層住居専用地域
- 第二種中高層住居専用地域
- 第一種住居地域
- 第二種住居地域
- 準住居地域
- 商業系
- 近隣商業地域
- 商業地域
- 工業系
- 準工業地域
- 工業地域
- 工業専用地域
語呂合わせ
さて、語呂合わせです。
語呂合わせは、これです。
「イチニ デン イチニ イチニ 純金 照準 高校選抜」
「イチニ デン イチニ イチニ ジュンキン ショウジュン コウコウセンバツ」
金メダルを目指して、練習にくれる高校野球の部員 といったイメージでしょうか。
基本は、住居系～商業～工業と、だんだん住宅用途から離れる用途の順番ですね。
住居系の中でも、低層住居～中高層住居～住居～準住居と住宅専用から離れる順番になっているので、後半部分が覚えるポイントだと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか？
田園住居地域が設定されたのは、意外と新しいんですね。
法律は時代に合わせて、その中身が変わっていくことが、こんなことから実感できますね。
今回は、用途地域１３種の語呂合わせでした。
きっと、合格できます。
あなたが試験に合格できるよう、応援しています。
